2012/05/03

D・W・グリフィスの「散り行く花」を観た。
あの有名な「イントレランス」も注文しているのだけどまだ届いていないので、順番としては逆だけど仕方なくそうなった。「イントレランス」同様この映画もサイレントである。つまり役者の台詞は聞こえてこない。その代わり時々字幕が出て説明してくれる。最初は違和感があるのだけどそのうち慣れてきて「コレでいいか」と思えてくる。オレ個人としては最近の映画によくある爆発音とか苦手なのでコレぐらい静かで丁度いいかもしれん。
これどう考えても「中国人と貧乏な少女の愛の物語」じゃないと思う。作り手は純粋に客を怖がらせようとしてるし実際怖い。大正時代に作られた映画なのにこんなにドキドキハラハラするのは何故だ!ボクサーの親父の狂気がマジ怖で目を背けたくなるのはなんで?フラッシュバックやクローズアップはこの時代に発明された技法らしいけど実に生き生きしていて瑞々しい。
いろんなところで聞く「映画は時間の圧縮」ってのがなんとなくわかった。

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2012/05/01

今更ながら「ヘドウィグ」を観た。
オカマのことはよく知らないのでどうでもいいとしてライブのシーンはかなりよかった。あの俳優の動きがすさまじくへんてこりんで感心した。ちょっとイギーを思わせるような引きつりダンスは見ごたえがある。物語の途中、主人公の子供時代の回想シーンでアニメーションが割り込んでくるところがある。「なんだかコレ見たことあるぞー」と思ったら、大好きな「ガープの世界」のオープニングじゃないか!おお、そうか、そうかと柔らかい感動がやってきた。そうだ、このようにすくい上げてまた使ってドンドン面白くなるのだ。
それともう1本、この前アマゾンに薦められた「レディオ・オン」って映画も観た。
パッケージにはヴィム・ヴェンダースPRESENTSと誇らしげに書かれていて、まあ、オレもそれで買ったのだけど値段は500円だった。安いね。驚いたことにスティングが出ていた。ガソリンスタンドの奥に停めてあるトレーラーハウスでギターを弾いていた。そしてデイッド・ボウイとクラフトワークとロバート・フィリップの曲が何べんか掛かって、主人公が妙な旅をする、ただそれだけの映画。ほとんど何も起こらない。こういうの嫌いな人が間違って観てしまったら激怒すると思うな。まあ、オレは嫌いじゃないけど。
まだ観るかもしれないけどとりあえず途中経過を。

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さて昨日はDVD day だったので数枚のDVDを再生してみた。まず午前の部、ディズニー映画の「ウィッチマウンテン」。UFOと宇宙人ってだけで最後まで楽しめた。言ってみれば、オレ向きの映画だ。話の序盤で、以前観た「ドロレス・クレイボーン」の時と同じような(いやいや、話は全然違うのだけど)ひと気のない寂しい”家”に入っていくシーンがあるのだけど不思議な事にイマジナリーラインを完全に無視したカメラの配置になっている。「なんだこりゃー?」と思ったが、その家の中が宇宙人の実験所になっている事を表す為の演出だったのかと気付き納得した。全編通してご都合主義の固まりみたいな映画なのでそういうのが嫌だったらダメだろうな。
そして午後の部、1本目は「天皇、皇后と日清戦争」。
1958年に公開された映画。とにかく駆け足で史実を追っかけるから出来上がりとしては何となく単調な気がする。でもまあ、こういうモンかもしれんな。しかし目玉の黄海海戦のシーンはとてもよくできている。旗艦松島に無理矢理載せた32cm砲の砲弾が誇らしげに甲板に並んでいる様子が面白い。ちょっと調べてみたら32cm砲は全く役に立たなかったらしい。タイトル通り話の途中に時々、明治天皇の心遣いが差し込まれているが映画公開時の昭和33年にどういう風に受け止められたのかが知りたい。
午後の2本目は久々の小津安二郎監督「晩春」。
テレビのCMなんかでも出てくるあの「そうかな?」「そうよ」「そうか」「絶対そうよ」みたいなセリフのやりとりがほんとに不思議で夢心地になるな。カメラが低いポジションにあって家の中の導線の要所に固定してある。そしてその場所を通る時には必ずカメラが先にあって一拍おいてから人物が画面に入ってくる。観ている者からすると先回りしている感じに囚われて時々面倒になるが、たまにその期待が裏切られて拍子抜けするとうっすら寂しさがやってくる。これいいと思うわ、これいいわって、だんだん好きになっていく。ほんと不思議だ。「空舞台」と呼ばれている風景の挿入を注意深く見ていると象徴的な「数」の意味が含まれているような気がしてくるが、全編でそうなっているわけではなくそれはオレの思い違いだった。

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2012/04/28

見るからに怪しげな、盗撮用とでもいうべきビデオカメラを4000円で購入した。これで一体何をしようというのか?我が事ながら不思議としか言いようがないが、まあいい。確かゴダールの言葉だったと思うが「朝起きてからあなたの一日を記録して、それを編集し他人に観てもらって面白いモノならばそれが映画だ」(大体こんな感じ)この言葉を胸に完全なる自己満足を気が済むまでやってみよう。

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2012/04/18

亀は鴨に向かって言った。
「おいこら、鴨。なにでかい図体さらして偉そうにしとんねん。」
鴨は呆れたように肩をすぼめ答えた。
「いやまあ、生まれつきだから。」
しかし、亀の勢いは止まらず続けて言った。
「その余裕が偉そうや言うとんねん。ワシら三匹おんねん、いてもたろか、おう!」
鴨はあくまでも冷静に
「君のいう体の大きさも余裕もあくまで自分と比べてそうであるって事だろう。僕より大きな生き物なんていくらでもいるよ。あの橋の上を見てごらん。あの人なんか君よりかなり大きいよ。」
鴨のくちばしの先にいるのはこのオレだった。
バツが悪くなったオレは仕方なくニヤニヤと作り笑いをしていた。
すると亀が言った。
「なに、ニヤニヤ笑とんねん、降りてきて勝負せいや、コラ!」
降りて行こうかとも思ったが、生憎今日はおろしたての白いパンツを履いていたのでやめた。

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2012/04/13

手塚治虫の「雨降り小僧 短編集」を読んだ。
タイトルになってる「雨降り小僧」もよかったがオレとしては「四谷怪談」にしびれた。
孤児である主人公が何気なく助けた白蛇が実はお岩さんだったという話。助けた日の翌日から孤児の住むあばら屋に住み込みで家事をやってくれる。まあ、女の人が読んだら「何を勝手な」と思うだろうが、一応少年漫画なのでこれでいいと思う。お岩さんは美人ではあるが、やはりお岩さんなので顔の半分はただれてて、しかし、そこは手塚治虫なのでちゃーんと綺麗に描いてある。そしてセリフで説明もなされている。「テレビや映画は面白くするため誇張してるのよ」とお岩さんが喋って主人公もオレも納得した。主人公がお岩さんにおっぱい見せてと頼むとあっさり見せてくれる場面も好きだ。そこもそれ手塚漫画だから主人公がお岩さんに抱きついて「おかーちゃーん」となる。読み手としては他の事を期待するが手塚治虫は絶対にそこを譲らない。そして己を恥ずかしく思いながらも読み進めるとキリスト教的な教訓が描かれていていつもの事ながら深く感じ入る。
後書きは立川談志が担当していて、手塚治虫に対する批評そのものを否定しながら「雨降り小僧」の本編には無いセリフのやりとりを創作している。最初、持論の展開から始まって徐々に物語に入る落語的?手法は見事で後書き全体が作品となっている。
面白かった。

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2012/04/02

「皇帝のいない八月」という映画を観た。
押井守が影響を受けたというだけあって、映像はともかく内容は凄まじいモノがあった。おすすめ ☆

昨夜はもう一本「攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG」の総集編も観た。何回観てもイマイチ理解できなかったのだが、頭がクーデター味に染まっていたので、やっとわかった。合田一人は米帝の後押しを受けて計画を実行し、茅葺よう子総理が最後に連絡したのは空自の特殊部隊だったのか!官房長官は総理が人民解放軍かロシアに連絡したと勘違いして、あの最後のセリフがあったのね。日米安保を蹴って独立自衛の道を歩むってわけか、なーるへそ。

あー,忘れることろだった。「エキゾチカ」も観た。やるなー、アトム・エゴヤン。クリストファー・ノーランあたりと同じような匂いがする。「エキゾチカ」が94年でクリストファー・ノーランの「フォロウィング」が98年だから影響を受けた可能性は充分ある。映像の仕上げは随分違うけど似てるな。「スウィート ヒアアフター」みたいな作品もいいけど、ちょっと楽しめる映画もやればいいのに、アトム・エゴヤン。

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電気の祈り

天にまします我らの父よ
願わくは
事務所の動力を切り給え
電灯も切り給え
この節電がささやかれるなか
消し忘れて帰っても自動で電源を落とし給え
エアコンの天になるがごとく地にもなさせ給え
隣の消し忘れを許すが如く我らの消し忘れも赦し給え
我らを試みに遭わせず消し忘れより救い出したまえ
国と電力と料金とは限りなく汝のものなればなり

アーメン

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2012/03/30

春は曙。ぐずぐず鼻の病みゆく、穴の奥しめりて、白く濁りたる鼻水の流れほそくたなびきたる。

夏は夜。月のころはさらなり、やみもなほ、酒場に女人多く飛びちがひたる。また、ただ一組二組などほのかに恋心いだきて顔赤らめるもをかし。酒などこぼすもをかし。

秋は夕暮れ。夕日のさしてビルの屋上と近うなりたるに、酒場の照明みるとて、三杯四杯、二杯三杯などのみ急ぐさへあはれなり。まいてグラスなどつらねたるが、いと高くみゆるは、いとをかし。日入りはてて、いびきの音、アレのねなど、はたいふべきにあらず。

冬はつとめて。雪の降りたるは いふべきにもあらずわろし、気持ちのふさぎこみたる白き霜など酒もってとかし、暖房にあたるも、いとつきづきし。昼になりて、酔いさめていけば、顔のいろも白き灰がちになりてわろし。

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ああー、随分サボってるわ。
最近はFBの方にご執心でこっちはほったらかしでしたわ。

漸くやってきた春のご陽気にやられて鼻はぐずぐず、腰は痛い、寝違い、蕁麻疹などにフルコースに舌鼓を打っておったわけです。
しかし、まあ、アレはなんでだろう?いや、アレというのは何とも言えん気持ちのモヤモヤの事でしてそれを他人様に言ったところで何の解決もないわけですから、言わないでおこうかなぁなんて考えるのですが、いや、他に言うこともないのに黙っててもしょうがないと奮い起こしここにこうやって書いているわけです。
理由はなんとなくわかっております。
要は春だということです。
春は仕方ないのです。
まあ、そのうち夏になって何もかも忘れるでしょうからよいのです。
これでよいのです。

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